人文社会科学系学協会男女共同参画推進連絡会(GEAHSS)

日本政治学会は2023年に「人文社会科学系学協会男女共同参画推進連絡会」Gender Equality Association for Humanities and Social Sciences(GEAHSS略称ギース)に正式加盟しました。2017年にGEAHSSが発足して以来、オブザーバーとして参加してきましたが、日本政治学会における女性研究者の参画を一層推進するために正式加盟を決定しました。

GEAHSSは人文社会学系の72の学協会が加盟し(2023年12月29日現在)、(1)学協会におけるジェンダー平等に関するグッド・プラクティス(好事例)の共有、(2)学協会におけるジェンダー統計に関する調査・公表・分析、(3)年1回程度のシンポジウムの開催、を行っています。

なお、設立・運営にあたっては、日本学術会議第一部社会学員会複合領域ジェンダー分科会(2011年~2014年)、第一部会総合ジェンダー分科会(2015年〜2023年)が学協会の連携を促してきました。

日本政治学会では2020年に「女性研究者の学会参画に関わる検討ワーキンググループ」による最終報告書が提出され、女性の学会参画状況を可視化するとともに、必要な改革が提言されました。学会における託児サービス提供やハラスメント対策強化などが実現しています。このような試みはGEAHSSにおいて好事例として共有されるべきであり、また、さらなる改善に向けて他の学協会の取り組みから本学会が学んでいく必要があります。GEAHSS加盟によって、人文社会科学系学協会との連携が深まることが期待されます。

GEAHSSは学協会における男女共同参画を推進することを目的として発足しましたが、若手研究者育成や障害者への合理的配慮などを含めた学協会のダイバーシティを進める活動と連携するのものです。日本政治学会が政治学に関する研究及びその研究者相互の協力を促進する(規約第三条)ために、GEAHSS加盟を通じて、学会におけるジェンダー平等やダイバーシティを推進し、研究発展に寄与することが期待されます。