若手論文優秀賞について

日本政治学会若手論文優秀賞について

日本政治学会は、若手会員の研究活動を奨励し顕彰するとともに、学会を通じた研究活動をさらに活性化するために、「日本政治学会若手論文優秀賞」を設けています(日本政治学会若手論文優秀賞規程第1条)。

最新の受賞作(1点)

  • 井筒穂奈美 「男⼥共同参画施策が⼥性の議会参⼊に与えた影響」

(選評)
 ジェンダー公正、とりわけ⼥性の政治参加は現代の⽇本において最も重要な課題となっている。様々な施策が検討されていたが、その効果について理解するのは容易ではない。本論⽂は、そのような課題に対して、⿃取県と島根県という隣接する⼆つの県の 40 年余りの時期を⽐較することで、施策の効果を明らかにしようとするものである。
 頑健性を丁寧に検討しながら差の差分析が⾏われた結果、本論⽂では、1999 年の⽚⼭善博知事の就任以来の⿃取県の男⼥共同参画施策が、市町村議会選挙を中⼼に⼥性議員の参⼊を促進したことを⽰している。政党による⽀援の重要性が相対的に低い市町村議会でその傾向が強まることは、施策の直接的な効果が⽰唆されるという。施策、さらには知事という政治家の存在が違いを⽣み出すことを⽰した本論⽂は、現実の地⽅⾃治を評価し、政治家のふるまいにも影響を与えうる、優れた論⽂と⾔える。

若手論文優秀賞選考委員長 野口雅弘